
モラ夫と離婚について協議がまとまらない場合や、話し合いができない場合は、家庭裁判所で離婚調停を行うことになります。そうなると、まずは弁護士が必要かな?と思うのですが、調停は弁護士なしで自分で申立する事ができるんです!
なぜなら、調停はあくまで話し合いなので、弁護士はついていなくてもいいんです。
自分で申立書を準備して、裁判所に申立書を提出するだけ!
私は離婚をする時は、とある行政書士事務所に相談に行こう!と決めていました。
なぜ弁護士ではなく行政書士かというと、その行政書士事務所のホームページには、モラハラ夫との離婚について書かれてあったからです。
「ここならきっと私の気持ちも理解してくれる!」そう思っていました。
モラ夫との離婚を決意し、その行政書士事務所に相談に行きました。
その時に調停の申立は自分でできることを知ったんです。申立書の記入の仕方なども教えてもらいながら、申し立てを自分で行いました。
最終的には、弁護士さんにお願いすることになりましたが、弁護士なしでも調停は自分で簡単に申立てることができるので、この記事では
・申立てるのは離婚調停だけじゃない!
・調停申立申請書の作成方法は?
・調停申立にかかる費用はいくら?
・調停申立書以外に必要な書類は何?
・申立書を提出するのはどこの家庭裁判所?
・自分で調停を申立てるメリット・デメリット!
についてお伝えしていこうと思います。
この記事の目次
申立てるのは離婚調停だけじゃない
まず離婚に際しては2つの調停を申し立てます。それは、「離婚」と「婚姻費用」です。
申立てる調停その1:離婚調停
正式には「夫婦関係調整調停」といいます。
夫婦の関係を調整するので、離婚したいという離婚調停と、関係を修復したいという円満調停があります。
この記事を読んでいる方は、モラ夫と離婚したいと思っている方だと思いますので、申立てるのは「夫婦関係調整調停(離婚)」です。
申立てる調停その2:婚姻費用の調停
婚姻費用とは別居中の生活費のことです。
たとえ別居中であっても、夫は妻や子にたいして生活費を払う義務があります。その生活費を請求する調停です。
大抵のモラ夫は妻が子どもを連れて別居すると、子どもに関するお金が引き落とされている口座を止めたりして、妻に対して経済的嫌がらせをしてきます。兵糧攻めというやつです。
婚姻関係が続いている限り収入が多い方が扶養する義務があるので、婚姻費用についても調停を申立てましょう!
ちなみに、婚姻費用については「算定表」があり、夫と妻の収入、子どもの年齢と人数によって金額が決まります。
調停申立申請書の作成方法は?
それでは早速、離婚調停と婚姻費用調停の申立書を作成していきましょう!
それぞれの申立書は裁判所のホームページからダウンロードできます。
ダウンロードしたら、プリントアウトしましょう。記入例もあるので、記入例を参考に記入してください。
離婚の申立書はこちらです。
婚姻費用の申立書はこちらです。
記入に際してわからないこともあるかと思います。
これはどうしたらいいんだろう?どうやって記入したらいんだろう?という所がある場合は、家庭裁判所に電話で問い合わせてみてください。丁寧に教えてくれますよ。
申立書が完成したら、必ずコピーを取っておきましょう。
申立書を提出してしまうと、原本は手元に残りません。郵便事故が起きるとも限りません。
何かのトラブルが起こった時に困らないように、必ず自分用にコピーを取っておくことをおすすめします。
調停申立に必要な費用はいくら?
調停を申立てるのに、いくらかかるのか気になる所です。
なんだかお金がかかりそうなイメージですよね。
ところが、なんとたったの2,400円で調停を申立てることができるんです。
内訳は、離婚と婚姻費用の申立書にそれぞれ1,200円分の収入印紙代です。たったこれだけ。
ちなみに、行政書士に調停を依頼すると10万円程度の書類作成費用がかかります。
弁護士に調停を依頼すると、弁護士事務所にもよりますが、着手金で30万程かかります。
そう考えると自分でやれば、たったの2,400円は破格の金額です。
調停申立書以外に必要な書類は何?
調停には申立書以外にも必要な書類があるので準備をしましょう。次の3つの書類が必要です。
1:夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
本籍地の役所に行き、戸籍謄本を入手しましょう。
もし、本籍地から離れて別居する可能性がある場合、引越しをする前に、戸籍謄本を入手しておくおことをお勧めします。
もし、本籍地の役所に行くことができない場合は、郵送で請求することも可能です。
本籍地のホームページを確認してみてくださいね。
2:経緯書
経緯書というのは、結婚してから離婚を決意するまでに、どんな事があったかを時系列で書いた文書です。
この経緯書を調停委員が読んで、どんなことが起きていたのかを把握します。
私は結婚してから今までにモラ夫による暴力や暴言などを書き出してまとめました。
幸いひどいことをされた時には日記を書いていたので、日記と記憶を頼りに作成しました。
本音を言えば全ての事を書いておきたかったのですが、これはひどい!と思った事柄を抜粋して提出しました。
なぜなら、1日に何件も調停があるので調停委員も読む時間がないと言われたからです。
これは相談した行政書士に言われました。確かにそうですよね。
なので、モラ夫がひどい!と印象づける出来事を抜粋して書きました。
3:年金分割のための情報通知書
年金分割のための情報通知書の提出は調停が始まってからでも大丈夫ですが、年金事務所が混み合っていることもあるので、早めに準備はしておきましょう。
まずは管轄の年金事務所に電話をします。年金事務所の連絡先はこちらから確認できます。
手続きには予約が必要になるかと思います。「離婚するので情報通知書が必要です」と伝えましょう。
予約した日に年金事務所に行けばOK。必ず年金手帳と印鑑を持っていきましょう。
申立書を提出するのはどこの家庭裁判所?
申立書の作成と必要書類の準備ができたら、次は家庭裁判所に提出です。
提出家庭裁判所は相手方(モラ夫)が住んでいる所の裁判所です。
必要書類も全部揃ってから、申立書と一緒に提出するのがベストですが、どうしても準備に時間がかかることもあるかと思います。
その時は、あとから提出する旨を家庭裁判所に連絡すれば大丈夫です。
まずはとにかく申立書を提出しましょう!提出といっても家庭裁判所に直接持っていかなくても、郵送で大丈夫です。
申立書・必要書類・連絡用の郵便切手を同封して、家庭裁判所に郵送しましょう。
連絡用の郵便切手はいくら分必要なのかは、申し立てをする家庭裁判所に確認をしてください。
管轄と各裁判所の一覧はこちらになりますので、確認してみてください。
期日通知書が届く
申立書を郵送して数週間から1ヶ月ぐらいで、家庭裁判所から「期日通知書」という書類が届きます。
「何月何日の何時から、調停があります」というお知らせです。
この期日通知書はモラ夫の所にも届きます。
また、何か確認事項があれば、家庭裁判所の書記官から連絡がきます。
もし、夫の暴力などがあって、調停で顔を合わせたく無い場合は、前もって裁判所に伝えておくと良いです。
調停が始める時間をずらしてくれ、モラ夫と鉢合わせしないように配慮をしてくれます。
また、この期日通知書は「調停中です」という証明になりますので、大事に保管しておきましょう。
児童手当、奨学金の申し込み、修学援助の申し込みなど、子どもに関する様々な手続きに必要になってきますので、無くさないように注意してくださいね。
自分で調停を申立てるメリット・デメリット!
自分で調停を申立てるメリットとデメリットはなんでしょうか?
メリットはとにかくお金がかからない!これにつきます。郵便代を入れたとしても、3,000円程で調停を申立てることができます。
デメリットは調停にたった1人で挑まなきゃいけないことです。
ほとんどの方が、裁判所に行くのも初めて、調停も初めてではないでしょうか。
経験がないことに挑むのは、緊張と不安に襲われます。しかも相手はモラ夫。調停中に妻にぶつけてくる反論で、ストレスマックスになります。
私は最初1人で挑もうとしました。
でも調停が進むと1人で挑むなんて無謀だったと思いました。
最初に相談した行政書士に調停をサポートしてもらおうと思いましたが、私の経緯書を読んで「これは難しいな・・・」と思われたようで、裁判になるかもしれないから、調停から弁護士に頼んでおいた方がいいと言われました。
行政書士は調停に同席できないのと、裁判になればなおさら弁護士がいないと無理です。
なので、調停から弁護士に依頼をして本当に良かったと思っています。
弁護士が調停に同席してくれることがこんなにも心強いとは思いませんでした。
また、弁護士に依頼すればモラ夫と直接連絡を取る必要もなくなります。
なので、精神的にもつらい調停を1人で挑むのは相当な覚悟が必要かと思います。
それでも、1人でやるぞ!という方は、ぜひ挑戦してみてください!
やってみて難しそうだったら、途中で弁護士に依頼することも可能です。
とはいえ、弁護士を探すのも大変ですよね。
私はたまたま行政書士からとても良い弁護士を紹介してもらえましたが、良い弁護士を探すのも結構大変だと思います。
そんな時は、無料で相談にも乗ってくれ、弁護士事務所も紹介してくれるサービスが便利ですよ。
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まとめ
弁護士なしでも離婚調停を自分で申立する方法と、そのメリット・デメリットについてお伝えしました。
離婚したいと思ったら、
・まず弁護士に相談
・お金がかかる
そんなイメージを持っていましたが、調停は自分で申立てることができます。
ただし、モラ夫が相手の場合、多くが調停でまとまらず裁判にまでなることが多いようです。また、調停中はモラ夫は容赦な攻撃してきます。
調停は自分で申し立てすることができますが、メンタル的なことも考えてプロに相談が一番いいと思います。
それでも、まずは弁護士なしで調停を申立ててみよう!という方はぜひこの記事を参考に調停を申立ててみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。